2016年5月21日

数学と物理のつながり

エドワード・フレンケル

<ラングランズ・プログラム>
ロバート・ラングランズ
数論・幾何学・解析学(関数など)の関連づけ
ラングランズ・プログラムと量子物理学のつながり

<素粒子>
ヒッグス粒子←大型ハドロン衝突型加速器LHC
1960sに加速器でたくさんの粒子が発見
対称性の理論で群によってハドロンを分類しクォークの存在を予測

<クォーク>
分数の電荷を持つ
u アップ
d ダウン
s ストレンジ
c チャーム
t トップ
b ボトム

陽子 uud
中性子 udd

<群:SU (3)とは>
SO(3) special orthogonal group in 3 dimensions 3次の特殊直交群
SU(3)   special unitary group in 3 dimensions  3次の特殊ユニタリ群
  複素数(2乗すると-1)で表される3次元空間 〜ハドロンに関係

<ハドロンの分類>
ハドロンは強い力で結びついた粒子。陽子、中性子、その他
図示すると(ex. 8個のハドロン)SU(3)のウエイトダイヤグラムと同様

<標準理論>
重力以外の力を説明する理論
4つの力
 重力
 電磁気力
 弱い力:放射性元素を崩壊させる力
 強い力:クォーク間に働く力
1つの統一理論(地平線のようなもの)に近づく

<スーパーストリング理論>

<ゲージ理論>
3つの力はゲージ理論でまとめられる
常に対称性の群と結びついている
電磁気力はU(1)という円の群
弱い力 SU(2) 2次元
強い力 SO(3) 3次元  球の回転

<電磁双対性>
異なるゲージ理論の間につながりがある
単純な例:電磁気力 マックスウェル方程式
  電場と磁場のふるまい(偏微分方程式)〜対称性:電場と磁場が対になっている

<ラングランズ双対群>
ex. 数論〜調和解析をつなぐ

<ある対称性の群は何と対になっているか>           
電磁気力:U(1) → U(1) 同じ群
弱い力:SU(2) →
強い力:S0(3) → SU(2)

コップのトリック
 SO(3) 3次元空間の回転:360度回転すると元に戻る
  (回転→ねじれ→径路をたどるとねじれがとれて元に戻る)
 SU(2) :720度回転すると元に戻る

<なぜラングランズ双対群が物理学に現れるのか?>
数理物理学
数学と量子物理学がつながっている
エドワード・ウィッテン(京都賞)
マトリョーシカ 入れ子

<実数と複素数>
ある3次方程式の問題で、素数pを法とする解の個数を求めるとき
解は、実数でも、複素数でも求めることができる

<幾何学と数論のつながり>
素数で解を求めると→数論(調和解析の関数であるモジュラー形式の係数であらわされる
複素数で解を求めると→幾何学の図形(ex.トーラス)

<幾何学と量子物理学>
数学では、対称性の群を無限に考えることができる
物理学では、自然界で成立するものに限定される

数学の理論は物理学の発見に先立っている
ex. クォークの観測

隠された実在としての数学