超ひも理論 -1(ブライアン・グリーン)
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・統一理論:宇宙の物理現象を集約した1つの方程式
・ひも理論:宇宙は1種類の要素、振動するエネルギーの糸からなる
<ニュートン>
・重力:リンゴが落ちる力=惑星が軌道を描く力=潮の満ち引き(天と地を統一)
・重力はどのように働くか?
<アインシュタイン>
・論文:光速を超えるものはこの宇宙に存在しない
・ニュートンの法則(重力)と矛盾
重力は即座に伝わる(ニュートン)
太陽が消滅すると、惑星は軌道から外れて飛び出す
光は、太陽から地球まで約8分かかる
重力は光速より遅いのではないか? (アインシュタイン)
・一般相対性理論
重力を表している
3次元空間+1次元の時間=4次元の時空〜トランポリンのような織物
時空の表面は重力でゆがむ
・電磁気力
マックスウェル(電気と磁気を電磁気力に統一)
電気の放電により磁場ができる
・重力と+電磁気力を統一する試み(アインシュタイン)
電磁気力>重力
ビルから落ちても歩道を突き破って地球を通過しないのは、電磁気力による
原子の外側がマイナスに帯電している→人体と歩道の間で各々の電子が反発し合う
原子1個のレベルでは重力は弱い
<量子力学>
・原子は素粒子からなる
・原子の内部をいかに記述するか?
・宇宙は秩序正しく予測可能(アインシュタイン)
vs 確率による(運任せのゲーム、偶然)(ボーア)
・原子のレベルを解き明かした
・2つの力
強い力:陽子+中性子をつなぎ原子核をつくる力
弱い力 :中性子を陽子に変化させる力、変化時に放射線を出す
原子核を分裂させてエネルギーを放出させる(原子爆弾)
小さな範囲で大きな作用
<統一理論>
・重力と量子力学(強い力・弱い力・電磁気力)の統合
・1950sに統一は下火になる。
・物理学は、一般相対論による宇宙の研究と量子力学に分かれる。
・ブラックホールの理論(シュヴァルツシルト)
・ブラックホールの点を記述するには、相対論+量子論の統一が必要
・ひも理論で統一できるが、実験による証明はできない
・並行宇宙
・1000の可能性があれば、そのすべてが起こる
超ひも理論-2(ブライアン・グリーン)
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・天体の大きなスケール、時空は平面状の織物
・量子の小さなスケールでは、時空は無秩序、でこぼこ。
時空のねじれ。ゆらぎ、不安定。
左右、上下、 時間の前後の概念もない。
確実なものはひとつもない。
<ひも理論>
・実験・観測の域を超えている
・ヴェネチアーノ(200年前のオイラーの関数が強い力を表している)1968年
・サスキンド
オイラーの関数は、強い力を説明しているが何らかの粒子を説明している
単なる点粒子ではない、内部構造を持ち、振動し、伸縮し、動く
ゴムのヒモのようなもの、輪ゴムか、半分に切ったもの
論文は却下される
<ゲージ粒子>
・点としての粒子が続々と発見された
・粒子は互いに各々の力をキャッチボール(伝達)する
力:ゲージ粒子
電磁気力:フォトン(光のエネルギー粒子)やりとり回数が増えると強くなる
<ビッグバン直後に遡ると>
・電弱力(電磁気力+弱い力が一体化していた)
・電弱力+強い力が一体化していた(バンの瞬間。まだ証明されていないが)
・標準モデル(グラショウとワインバーグ)3つの力を説明
・重力は?
<初期のひも理論の問題>
・タキオンという光より速い粒子
・ 10次元
・質量0の粒子
・数学的矛盾
・1973年シュワルツ〜ひも理論の方程式は重力を表している
ひものサイズを見直し
グラヴィトン(量子レベルで重力を伝達する質量0の粒子)
・論文:量子レベルでの重力を説明
・ マイケル・グリーン、シュワルツ
・1980s:アノマリー(数学的につじつまが合わない)
2つの方程式の解が一致しない
・1984年
アノマリーを計算すると、計算値はすべて同じ値となった(496)
ひもは4つの力を統一できる
<新しいひも理論>
・エネルギーの糸
・ひものサイズは、原子を太陽系サイズにしたとき、1本の樹と同じサイズ
・ひもは振動パターンによって質量や電荷などを決める
・小さ過ぎて実験・観測できない
<高次元の空間>
・数学者カルツァがもう1つの次元があると唱えた 1919年
・重力は4次元の時空に生じるゆがみ、さざ波
・カルツァは電磁気力もさざなみと考え、電磁力が起こる場=隠された次元。
・オスカークライン
1次元に見えるワイヤーケーブル〜拡大してみると線ではなく丸まっている
巻き上げられた次元 、原子1個の数十億分の1のサイズ(目に見えない)
<余剰次元>
・楽器のホルン(小さく巻き上げられた形はホルンにたとえられる)
・余剰次元は複雑に絡み合っている
・その形が振動のパターンを決めている
・物理学の基本定数=約20個
・6次元の形は、ひもの振動パターンを決定する。
振動パターンによって、フォトン、電子を生む。
・次元の形が宇宙の定数を決定している
<問題点>
・ひも理論のバージョンが5つ(1985あたり)
・輪ゴム、ループ状、26次元のバージョンも
超ひも理論-3(ブライアン・グリーン)
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<時空>
・宇宙の時空はゆがんだり伸縮する
・ワームホール :離れた空間同士をつなげるトンネル
・時空に穴はあくのか?
・量子のスケールでは、時空に裂け目があっても、ひもが裂け目を保護する
ひも理論では時空が裂ける
・膜宇宙
・並行宇宙
<ひも理論>
・ひもの振動→さまざまな粒子
・5つの理論、共通点があるが、数学的な細部は違う
<M理論>
・1995年、エドワード・ウィッテンが提唱
・新しい視点でみると、同じものを5通りの方法で見ている
・M理論以前は、ひも理論では10次元(余剰6次元)がある
・M理論は、11次元
<次元の概念>
・映画:スクリーンは2次元
・次元はどちらに動けるかという方向性に関係している。自由度
・次元が増えると自由度が上がる
・M次元に存在する物体=膜、メンブレーン、ブレーン
・より高い次元に広がっていて、エネルギーを与えると巨大に広がる
・高い次元の空間の内部に膜がある。
・われわれの宇宙=パンの1切れ。他の宇宙=並行宇宙
・すぐ隣の高い次元には行けない
<重力>
・重力に逆らうことは簡単にできる
・電磁気力は重力より大きい
・ひも理論では、重力が弱くみえるだけで、強い
・ビリヤード台で、音波が拡散するように、重力も宇宙の外へ拡散する。
・パンにのったジャムはパンから落ちないが、重力は砂糖のようなものでパンから落ちる
・ひもの形
M理論のひもは、両端があり、膜に結びついている。
重力のグラビトンは、リング状に閉じたひもで、膜に結びつかない。
・重力波は、われわれの次元を離れることができる
<平行宇宙>
・ビッグバンは時空を拡大し、宇宙が誕生
・ビッグバンにさかのぼると高密度すぎて計算が成立しない
・ビッグバンの爆発についての説明がない
・はじまりの瞬間はわからない
<膜宇宙>
・宇宙はビッグバン以前から存在していたという理論
・ビッグバンは2つの膜が衝突して発生(平行宇宙同士が衝突)
・衝突とビッグバンが永遠に繰り返される
・問題は、膜が衝突して何が起こるのかがわからない
<フェルミ研究所とCERN>
・加速器でグラヴィトンを観測
水素原子から電子を取り、原子核を加速させ衝突させ、グラヴィトンを探す。
・超対称粒子
電子、フォトン、グラヴィトンの超対称粒子
統一理論-1
ブラックホールと宇宙の始まり マトベイ・ブロンスタインの方程式
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<ブラックホール>
ブラックホールの底はある1点に向かって沈み込んでいる
ブラックホールの数式(ある点の空間のゆがみDは底からの距離に比例)
距離が0の点では、ゆがみは無限大になる(分母が0)
一般相対論ではブラックホール底の点を説明できない
<宇宙のはじまり>
ビッグバンから10^43秒は現在、記述されている
ビッグバンの瞬間とブラックホール底の点は同じ理論で説明される
ブラックホールの底は、極限まで圧縮された超ミクロの点
<一般相対論と素粒子の数式を組み合せる>
・ブロンスタインの式は、分母が0の無限大になる(無限大が無限個発生した)
・自然界の空間は、ミクロの目で見ると無限大をつくるブラックホールのようなもので満ちあふれているという考えにつながる
統一理論-2 超弦理論
ジョン・シュワルツとジョエル・シャーク、マイケル・グリーン
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<超弦理論>
・論文:非ハドロン粒子の双対モデル(1974年)
・粒子が点であるとすると数式は成り立たないが、最小単位が超弦なら長さがゼロでないから成立する。
・数式が成立する条件:
3次元空間+時間=4時間に対して、少なくとも10次元の宇宙
・なぜ10次元か?見えない次元はどこにあるのか?
シャークは異次元の研究→仏教・瞑想
・宇宙が4次元という証明はない
・超弦理論の数式から一般相対性理論と素粒子の数式が導き出された
n=496(完全数の1つ)
統一理論-3
余剰次元
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<余剰次元>
・次元=動くことができる座標の数
・余剰次元は超ミクロの世界に隠れている
・ブラックホール底1点ではどうやって熱が発生するのか?(ホーキングパラドックス)
・弦を集めると膜状になる(ポルチンスキー)糸が布になるイメージ
・ ブラックホールの底にも余剰次元があり、余剰次元で弦が動き熱を発生する
・2004年にホーキングも認める
・超弦理論の検証
・現在の数式では、11次元、10^500個の宇宙が存在しうる。